梅雨に退去が増える?アパートオーナーが知っておきたい入居者心理と空室対策


梅雨時期のアパート外観と空室対策

梅雨は、引っ越しが少ない閑散期です。
でも、今いる入居者さんが物件への不満を静かに積み上げている季節でもあります。

空室を防ぐために、いま知っておきたいことをまとめました。

 



 

梅雨になると、入居者の気持ちが動きはじめます


6月に入ると、引っ越しをする人はぐっと少なくなります。3月・4月の繁忙期と比べると、新しい入居者が決まりにくい時期です。


ただ、動きが少ないのは「新規の入居者」だけです。
今いる入居者さんは、梅雨のジメジメした生活のなかで、部屋の嫌なところに気づきやすくなります。

「そういえば、次の更新どうしようか」という気持ちが頭をよぎるのも、この季節です。

 


 

入居者が梅雨に感じやすい不満とは

 

梅雨の時期に入居者さんが不満を感じやすい場所は、主に3つです。

 

湿気・カビのにおい

梅雨時期の湿気による結露と換気イメージ

押し入れやクローゼット、水まわりにカビのニオイが出やすくなります。
毎日の生活のなかで感じる不快感は、じわじわと物件への印象を下げます。

 

水まわりの気になるところ

お風呂場のパッキンに発生したカビ・黒ずみ|パッキン劣化の例

雨が続くと、排水の流れやベランダの水はけが気になりはじめます。
普段は見過ごしていた箇所が、梅雨をきっかけに気になりだすことが多いです。

 

共用部の状態

賃貸マンションの明るく清潔なエントランス

廊下や階段、エントランスなど共用部の汚れや傷みも、雨の日には目につきやすくなります。
共用部の印象は、物件全体の印象に直結します。

共用部の印象については、内見で共用部が見られている?アパート・マンションの印象を左右するポイントでも詳しく解説しています。


 

 

言葉にされない不満が、更新のときに退去理由になります

 

賃貸住宅で暮らしながら住み替えを考える入居者

入居者さんはクレームを言いにくいものです。
管理会社に連絡するのは手間がかかりますし、「これくらいで連絡していいのか」と迷う方も多くいます。


ただ、言葉にされないまま不満が積み重なると、更新のタイミングで退去という形で表れます。

オーナーさんが「急に退去の連絡が来た」と感じるケースの多くは、じつは梅雨などの不快な体験が積み重なった結果です。
管理会社から報告がないからといって、問題がないとは言い切れません。


 

 

「住んでよかった」と思ってもらえた物件は強いです

 

快適な住環境でくつろぐ賃貸住宅の入居者

逆に言えば、梅雨の時期に「この部屋、快適だな」と感じてもらえた物件は、更新率が上がります。
入居者さんが長く住んでくれる物件は、空室が出にくく、次の入居者さんも決まりやすい傾向があります。


新しい入居者を集めることより、今いる入居者さんに長く住んでもらうことのほうが、空室対策として効果的です。

退去が出るたびに募集・原状回復・空室期間のコストがかかることを考えると、更新率を上げることは収益の安定に直結します。


 

 

よくあるご質問

 

Q:管理会社から特に報告がなければ、物件の状態は問題ないと考えていいですか?

A:報告がないからといって、問題がないとは言い切れません。

管理会社は多くの物件を担当しており、細かな状況まで毎回報告されるとは限りません。
入居者さんからのクレームが管理会社止まりになっているケースもあります。

定期的にオーナーさん自身が管理会社に状況確認をすることが、トラブルの早期発見につながります。

 

Q:湿気やカビのトラブルは、オーナーと入居者のどちらが対応すべきですか?

A;原因によって異なります。

建物の構造や換気設備の問題が原因であればオーナーの対応範囲です。
入居者さんの換気不足や清掃不足が原因であれば、入居者さんの負担となります。

判断が難しいケースも多いため、トラブルが起きる前に管理会社と確認しておくことをおすすめします。

 

Q:入居者の更新率を上げるために、費用をかけずにできることはありますか?

A:あります。

退去理由の上位には「設備への不満」や「管理会社・オーナーへの不信感」が入っています。
費用をかけた大規模なリフォームよりも、小さなクレームへの素早い対応や共用部の清潔さの維持など、日頃の積み重ねが更新率に直結します。

「気にかけているオーナーさんの物件」という印象は、入居者さんの安心感につながります。


 

 

まとめ

 

梅雨は、引っ越しの閑散期である一方で、今いる入居者さんの気持ちが揺れやすい季節です。
クレームがないからといって安心せず、物件の状態や入居者さんの満足度を定期的に意識することが、空室を防ぐいちばんの近道です。

空室対策は、新しい入居者を集めることより、今いる入居者さんを大切にすることからはじまります。



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