災害への強さは物件の魅力になる?マンション経営で考える防災
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マンションの災害への強さは、建物を守るだけでなく、賃貸経営を考えるうえでも注目したい特徴のひとつです。
前回のコラムでは、マンションが災害に強いといわれる理由を、耐震性や建物の高さ、立地などから見てきました。
では、こうした特徴は、そこで暮らす人からはどのように見えるのでしょうか。
家賃や間取り、立地、設備など、住まいを選ぶ条件は人それぞれ。そのなかで、災害への備えに目を向ける人もいます。
今回は入居者の視点から、防災が住まい選びでどのように意識されているのかを見ながら、マンションが持つ強みを賃貸経営に活かす考え方をご紹介します。
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住まい探しでも確認されている防災情報

住まい探しで重視される条件といえば、家賃や間取り、駅からの距離などを思い浮かべる方が多いでしょう。そのなかで、災害リスクについて自分で調べながら物件を探す人もいます。
SUUMOリサーチセンターの「2024年度 賃貸契約者動向調査(首都圏)」では、住まい探しの際にハザードマップを自分で見たり調べたりした人が半数近くにのぼりました。前年度より、その割合も上昇しています。
ハザードマップで確認できるのは、その地域で想定される洪水や土砂災害などのリスクです。
室内の設備や使いやすさだけではなく、「どのような場所にある物件なのか」というところまで確かめながら、住まいを探している人がいるということです。
防災も、住まいを考える材料のひとつになっています。
防災を意識する人は、建物のどこを見る?

では、防災を意識して住まいを探す人は、物件のどんなところを見ているのでしょうか。
CHINTAIが2025年に賃貸住宅で一人暮らしをする人を対象に行った調査では、防災を意識して物件を選んだ人が確認したポイントとして、「建物構造」34.6%、「ハザードマップ」33.8%、「新耐震基準を満たしているか」24.8%などが挙がっています。
建物構造や耐震基準からは、地震に対してどのような特徴を持つ建物なのかを知ることができます。ハザードマップを見れば、その地域で想定される洪水や土砂災害などのリスクも確認できます。
つまり、防災を意識する人は、特別な設備の有無だけではなく、建物そのものの特徴や、その建物がある場所にも目を向けているということです。
地震に対してどのような特徴があるのか。周辺ではどのような災害が想定されているのか。こうした情報が、安心して暮らせる住まいかどうかを考える材料になっています。
災害への強さを、物件の魅力として考える

ここからは、オーナーの視点で考えてみましょう。
入居希望者が建物の構造や耐震性などにも目を向けているのであれば、所有するマンションが持つ防災面の特徴も、物件の魅力を伝える情報のひとつになります。
たとえば、耐震性に関する情報や建物構造、防災設備など。実際に備わっている特徴を整理してみると、その物件だからこそ伝えられる情報が見えてきます。
2026年に矢野経済研究所が公表した調査では、新設賃貸住宅で「高付加価値化」が進んでいるとして、デザイン性や耐震性、遮音性、防災・防犯性などを充実させた住宅が取り上げられています。
新しい設備を加えることだけが、物件の魅力を高める方法ではありません。
今ある建物の特徴に目を向け、そのなかに入居者の安心につながるものがあれば、正確に分かりやすく伝えていく。災害への強さも、マンション経営に活かせる物件の強みとして考えることができます。
マンションの強みを、これからの経営に
マンションの災害への強さは、入居者にとっては住まいを考える材料となり、オーナーにとっては物件の魅力を見つめ直すきっかけになります。
まずは、自分のマンションがどんな強みを持っているのかを知ること。その強みを必要とする人にきちんと伝え、これからも活かせるよう建物を維持していくこと。
築年数だけでは見えてこない建物の良さがあるように、災害への強さも、そのマンションが持つ価値を考えるひとつの視点です。
これからの建物管理やマンション経営を考えるとき、その物件ならではの強みとして目を向けてみてはいかがでしょうか。
参考資料
・SUUMOリサーチセンター「2024年度 賃貸契約者動向調査(首都圏)」
・株式会社CHINTAI「賃貸一人暮らしの防災意識と備えに関する調査」
・株式会社矢野経済研究所「賃貸住宅市場に関する調査(2026年)」
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