リノベバンクのリール表紙。「前にも直したのに…同じ場所にまた不具合?」というタイトルと、雨漏りに困る人物のイラスト。

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アパートやマンションでは、一度修繕した場所に再び同じような不具合が現れることがあります。「以前も直した場所なのに」となると、前回の修繕に問題があったのではないかと考えてしまうかもしれません。

 

しかし、建物の不具合は、症状が現れている場所だけを見て原因を判断できるとは限りません。目に見えている場所と、実際に不具合を引き起こしている場所が離れている場合もあるためです。

 

特に、何度か修繕しているのに同じ症状を繰り返している場合は、「どこが傷んでいるか」だけでなく、「なぜここに症状が出ているのか」という視点も必要になります。

 

今回は、アパート・マンションで不具合が繰り返す理由を、雨漏りを例にしながら解説します。過去の修繕内容をどのように次の修繕へ生かすかについても見ていきます。

 

 

修繕した場所に同じ不具合が繰り返す理由

 

建物にシミやひび割れ、剥がれなどが見つかれば、まずは症状が現れている部分に目が向きます。実際の修繕でも、その部分への補修が必要になるケースは少なくありません。

 

一方で、建物の不具合には、別の場所で起きている劣化や雨水の浸入などが影響している場合もあります。目に見える症状は、建物の中で起きている問題が表面に現れた「結果」という見方もできます。

 

そのため、表面に現れた部分を補修しても、原因となる部分が別にあれば、時間が経ってから似た症状が再び現れる可能性があります。

 

また、前回の修繕から年月が経っていれば、その間に別の部分で劣化が進んでいることも考慮したいところです。以前と同じ場所に同じような症状が出ていても、原因まで同じとは限りません。

 

繰り返す不具合では、目に見える症状と原因を分けて考えることが、修繕方法を検討するうえでひとつのポイントになります。

 

 

 

雨漏りは症状が出た場所と原因箇所が違う場合がある

 

症状と原因の位置が一致しない例として、わかりやすいのが雨漏りです。

 

天井のシミの真上が雨漏りの原因とは限らない

 

屋根から入った雨水が建物内部を伝い、離れた場所の天井にシミとして現れる様子を示した図解

 

天井に雨漏りのシミが見つかると、その真上にある屋根などから雨水が入ったように見えます。しかし、雨水の浸入口として考えられるのは屋根だけではなく、外壁や窓まわり、建物の部材が接する部分などさまざまです。

 

入り込んだ雨水は建物の内部を伝って移動するため、浸入口から離れた場所にシミや水漏れとして現れる場合があります。つまり、室内で水が出てきた場所と、建物の外から雨水が入った場所が一致しているとは限らないのです。

 

このような雨水の動きを考えず、シミが現れた場所だけを補修しても、雨水の入口が別の場所に残っていれば再発につながる可能性があります。

 

雨漏りの原因として考えられるコーキングの劣化については、「アパートの雨漏り・天井シミの原因はコーキング劣化?梅雨明けに動くべき理由」でもご紹介しています。こちらの記事も参考にしてみてください。

 

 

前回と同じ症状でも原因が変わっている場合がある

 

もうひとつ考えておきたいのが、建物は時間とともに変化しているという点です。

 

屋根や外壁、窓まわりなどは、日々、雨風や紫外線、気温の変化を受けています。前回の修繕時には問題がなかった部分でも、数年後には劣化が進んでいるかもしれません。

 

そのため、「以前と同じ場所にシミが出た」という情報だけで、前回と同じ原因だと判断するのは難しい場合があります。以前補修した箇所とは別の場所から雨水が入り、結果として同じ場所に症状が現れることも考えられるからです。

 

過去の修繕内容は重要な情報ですが、それだけで今回の原因を決めるのではなく、現在の症状とあわせて考える必要があります。

 

 

不具合が再発したときに確認したい過去の修繕履歴

 

同じような不具合が繰り返している場合、原因を考える材料のひとつになるのが過去の修繕履歴です。

 

見積書や工事写真から前回の修繕内容を確認する

 

複数の工事見積書

 

以前に工事をしている場合は、見積書や工事写真、報告書などから、どの場所にどのような修繕を行ったのかを振り返ることができます。

 

たとえば、前回は症状が出ていた部分だけを補修したのか、その周辺まで手を入れたのかによっても状況は異なります。また、今回の症状が前回とまったく同じ位置なのか、少し離れているのかも判断材料のひとつです。

 

工事から時間が経つと、当時の内容を記憶だけで振り返るのは難しくなります。見積書や写真などの記録が残っていれば、過去と現在の違いを整理しやすくなります。

 

修繕の見積書を確認するときのポイントについては、「はじめての見積書の読み方 〜妥当かどうかを確認するポイント〜」でも解説しています。見積書の内容を整理する際の参考にしてみてください。

 

 

不具合が起きた時期や状況も記録しておく

 

スマートフォンで写真を撮影する人物

 

工事の記録とあわせて、不具合が起きたときの状況も残しておくと役立ちます。

 

雨漏りであれば、通常の雨でも発生するのか、強い雨や風を伴うときに限って起こるのか、長時間雨が降ったあとに現れるのかなど、発生する条件はさまざまです。

 

症状が出た日時や場所、そのときの様子を写真に残しておけば、後から状況を振り返る際にも使えます。毎回詳しく記録する必要はなく、気づいた範囲で残しておくだけでも、修繕を相談するときの情報になります。

 

 

繰り返す不具合は原因を踏まえて修繕方法を考える

建物の外壁や窓まわりを点検する作業員

 

一度直した場所に再び不具合が出ると、「また同じ場所を修繕すればよい」と考えやすくなります。しかし、ここまで見てきたように、症状が同じでも原因まで同じとは限りません。

 

特に雨漏りのような不具合では、症状が現れている場所だけでなく、雨水がどこから入り、どのように建物内部を伝ってきたのかという視点が必要です。

 

これは雨漏りに限った話ではありません。建物の不具合を繰り返している場合は、見えている部分だけにとらわれず、周辺の劣化や過去の修繕内容も含めて考えることで、今回必要な修繕を整理しやすくなります。

 

修繕は、傷んだ部分をきれいにするだけではなく、不具合の原因に合わせて方法や範囲を考えるものです。同じ場所を何度も直しているときこそ、「なぜ繰り返しているのか」という視点を持っておきたいところです。

 

まとめ|同じ場所の不具合が繰り返すときは原因にも目を向ける

 

 

アパート・マンションで一度修繕した場所に同じような不具合が出ても、前回と同じ原因とは限りません。

 

雨漏りでは、雨水が建物内部を伝い、浸入口とは離れた場所に症状が現れる場合があります。また、前回の修繕から時間が経つ間に、別の場所で劣化が進んでいる可能性も考える必要があります。

 

過去の見積書や工事写真、不具合が発生したときの記録は、こうした原因を考える際の手がかりになります。

 

同じ場所で不具合を繰り返しているときは、目に見えている部分だけで判断せず、「なぜここに症状が出ているのか」まで考えたうえで、必要な修繕を検討していきましょう

 

原因を踏まえて修繕方法や工事の優先順位を考える際には、「修繕費を無駄にしないために|建物に合った工事と優先順位の考え方」も参考にしてみてください。建物の状態に合わせた修繕の考え方をご紹介しています。

 

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