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マンションには、構造や高さ、立地など、災害時に強みとなる特徴があります。前回のコラムでは、そうした防災面の特徴が、入居者にとって安心材料となり、物件の魅力にもつながることをご紹介しました。


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では、その強さをこの先も活かしていくには、何が必要なのでしょうか。


建物は年月とともに変化し、外壁や屋上、設備などには少しずつ劣化が生じます。マンションが持つ強さを長く活かすという視点で考えると、修繕もまた「傷んだところを直す」だけではない役割を持っていることが見えてきます。


今回は、マンションならではの防災上の強みをもう少し広く捉えながら、その土台となる建物を守る意味について考えます。


マンションだからこそ生まれる、もうひとつの強さ


マンションの災害への強さというと、まず建物の構造を思い浮かべるかもしれません。


けれど、マンションならではの特徴は建物のつくりだけではありません。一つの建物に複数の世帯が暮らし、共用部分や共用施設を持ち、建物を管理する仕組みがある。こうした環境も、マンションという住まい方から生まれています。


国土交通政策研究所の調査では、マンションが持つ要素として、堅牢な躯体に加えて、共用施設や管理に関する人材・組織にも着目しています。東日本大震災では、マンションが地域住民を受け入れた事例もあり、平常時から地域との共助関係をつくることが、災害に強い地域づくりにつながるという考え方が示されました。


建物があり、そこに人が暮らし、管理する仕組みがあるからこそ生まれる強さもあるということです。


構造や高さといった「建物そのものの強さ」だけでなく、共用施設や管理の仕組み、人や地域とのつながりまで視野を広げてみると、マンションが持つ防災上の強みが違った角度から見えてきます。


強さの土台となる建物を、修繕で守る


こうしたマンションならではの強みも、その土台には建物があります。


建物を長く使うなかで、外壁や屋上、廊下などの共用部分は少しずつ劣化し、設備にも修繕や更新が必要な時期が訪れます。そこで行われるのが、計画的な修繕です。


国土交通省の「長期修繕計画作成ガイドライン」では、建物や設備の劣化に対して適時適切な修繕工事を行う必要性が示されています。また、マンション管理・再生ポータルでは、修繕によってマンションの性能を維持・回復させていくことの重要性が説明されています。


つまり、修繕の役割は、目に見える傷みをきれいにすることだけではありません。


外壁や屋上防水、給排水設備など、それぞれの部分が本来の役割を果たせるよう必要な手を入れ、建物の性能を維持していく。その積み重ねが、マンションという建物を長く使うことを支えます。


「劣化したから直す」という見方から少し視野を広げれば、修繕は、今ある建物の性能や強みをこの先につなぐためのものとも捉えられます。


今ある強さを、物件のこれからへ


建物を守ることは、そこで暮らす人の安心にもつながります。


防災を意識して住まいを選ぶ人にとって、建物の構造や耐震性などは判断材料のひとつです。マンションがすでに持っている強みを物件の魅力として伝えるなら、その土台となる建物も、この先長く使えるよう維持していきたいところです。


関連記事▶︎ 「災害への強さは物件の魅力になる?マンション経営で考える防災」

 

そして、建物が使い続けられるからこそ、そこにある共用施設や管理の仕組み、人とのつながりも活かされていきます。


マンションの災害への強さは、建てたときだけのものとして考えるのではなく、これからの建物管理のなかで守り、活かしていくもの。そう捉えると、修繕は建物の傷みへの対応にとどまらず、暮らす人の安心や物件としての価値を支えることにもつながってきます。


今ある強さを活かしながら、これからも長く使える建物へ。


修繕には、そんな建物のこれからを支える役割もあります。

 

 

参考資料
・国土交通政策研究所|マンションと地域の連携・共助による地域防災力の強化に関する調査研究
・国土交通省|長期修繕計画作成ガイドライン
・国土交通省|マンション管理・再生ポータル「改修・修繕」

 

 

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